公開日2021.08.30
※当コンテンツの内容は2022年11月時点の情報で更新しました。
監修:草川功(聖路加国際病院 小児科 診療教育アドバイザー)
目次
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症です。主な感染経路は飛沫感染と接触感染です。
毎年のように流行し、日本では例年12~3月が流行シーズンとなっています※。乳幼児は重症化しやすいので、予防が大切です。ワクチン接種は感染しにくくなるだけでなく、重症化の抑制につながります。生後6カ月を過ぎたら、毎年、流行前の11月ごろまでに2回受けておくとよいでしょう。
※ 厚生労働省「令和3年度インフルエンザQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
インフルエンザは症状が急激に出てくるのが特徴です。高熱が出て、のどの痛みだけでなく、関節痛や筋肉痛を伴います。症状が出る部位も局所的ではなく、全身に倦怠感が現れます。
潜伏期間は1~4日(平均2日)で多くの場合1週間程度で自然に治りますが、乳幼児や高齢者、基礎疾患を持つ方の中には、肺炎などを併発する場合があります。意識障害、けいれん、異常言動などがみられたときは、インフルエンザ脳症が疑われますので、夜間でもすぐに受診しましょう。
発症後48時間以内に抗ウイルス薬を服用・吸引すれば、症状が軽減され、早く治ることが期待できます。
高熱で体の水分が奪われるので、十分に水分を補給し、安静に過ごします。部屋は暖かくして、湿度を50~60%に保つとよいでしょう。
<本記事における下記のことばの定義>
「乳児」・・1歳未満
「幼児」・・満1歳から小学校就学前まで
※参考:児童福祉法
草川功
聖路加国際病院 小児科 診療教育アドバイザー
東京医科大学病院小児科、東京医科大学八王子医療センター小児科、国立小児病院麻酔集中治療科、米国ピッツバーグ小児病院麻酔科・呼吸生理研究室、東京医科大学病院新生児部門などを経て1992年より聖路加国際病院小児科。2005年より同病院小児科医長。2022年より現職。公益法人全国保育サービス協会会長、実践女子大学生活科学部非常勤講師など兼任。