「新型コロナウイルス感染症」 ひょっとして感染? と不安な時

公開日2021.08.30

※当コンテンツの内容は2021年7月時点の情報となります。

「もしかしたら感染?」と不安な時、自分の健康を守るため、そして感染を広げないためには、どうしたらよいか知っておきましょう。
監修:岡部信彦(川崎市健康安全研究所 所長)

いきなり受診はせず、まず電話

症状から自己判断は禁物

発熱やだるさ、せきなど新型コロナウイルス感染症のかかりはじめにみられる症状は、かぜやインフルエンザとよく似ています。

なかには、味覚や嗅覚に大きな変化が現れるといった特徴的な症状がみられるときもありますが、だからといって新型コロナウイルス感染症にかかったとは限りません。筋肉痛や関節痛が強いからインフルエンザだろうとか、微熱だから軽いかぜ、といった自己判断は禁物です。

気になる症状があったら、まずかかりつけのお医者さんに電話などで、どうしたらよいか相談しましょう。いきなり受診すると、もし感染している場合には、待合室でほかの人にうつしてしまうなど、感染を広めることになるので控えましょう。

かかりつけのお医者さんがいない場合には、住まいの近くの医療機関に電話をしてみましょう。

各自治体には、新型コロナウイルス感染症に関する相談センターが設けられていますので、そこに相談することもできます。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.htmlから検索できます。

症状がなくても、不安や心配に応えたり、各種の情報を提供してくれたりするコールセンターも設置されています。

新型コロナウイルス感染症が心配な時の連絡先は、都道府県ごとに異なります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.htmlにアクセスすると、お住まいの都道府県の連絡先がわかります。

受診が決まったら、予防対策をしっかりする

電話相談のうえ、受診が必要となったら、決められた時間や受付場所をきちんと守って出かけましょう。ほかの患者さんにうつさないように、時間や場所をずらすなどの配慮をして診察しているからです。マスクは必ず着用しましょう。

公共交通機関の利用は控えたほうがよいのですが、やむをえず利用する時には、ほかの乗客との距離を十分とるようにしましょう。

監修者紹介

岡部信彦

川崎市健康安全研究所 所長

1971年東京慈恵会医科大学卒業。同大学小児科で研修後、帝京大学小児科助手、その後慈恵医大小児科助手。国立小児病院感染科、神奈川県衛生看護専門学校付属病院小児科などに勤務。1991年~1994年、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局(フィリピン・マニラ市)伝染病疾患予防対策課課長。1994~1997年慈恵医大小児科助教授。1997年国立感染症研究所感染症情報センター・室長。2000年、同研究所感染症情報センター長。2012年から現職。内閣官房新型コロナウイルス感染症対策分科会委員、厚生労働省新型コロナウイルス対策アドバイザリーボード委員を務めている。

岡部先生
からのメッセージ
新型コロナウイルス感染症も、インフルエンザも、ノロウイルスも感染症です。感染症はまずは自分が病気にならないよう、そして人にうつさないように、自分を大切にし、人を思いやることによってその数を減らし、重症になる方、亡くなる方を減らすことができます。病気になった時の治療は医療機関で行いますが、病気にならないための予防は、一人ひとりが生活の中でやらないとできません。糖尿病や肥満などの生活習慣に係る慢性の病気を早く見つけ、いい状態に保っておくことも、感染症を悪化させない重要な点です。健康診断や慢性疾患の息の長い治療も飽きずに、きちんと続けてください。
新型コロナウイルス感染症は、インフルエンザやノロウイルスほどかかりやすい感染症ではありません。それだけに身近に感じないのかもしれませんが、かかった時の重症化の割合や後遺症の問題はインフルエンザやノロウイルスよりもはるかに高くなることも忘れずにいてください。
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